「30代で貯金がこれだけしかないのは、うちだけ?」──子育てが始まると出費が一気に増え、まわりの貯蓄額が気になるものです。とくにSNSでは「30代で1,000万円」のような数字が目立ち、不安になる方も多いはずです。
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この記事では、当サイト管理人が金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査」の最新結果をもとに、30代・二人以上世帯のリアルな貯蓄額(平均と中央値)を整理し、子育て世帯が目指したい貯め方の順番まで解説します。
結論:30代・二人以上世帯の貯蓄額【早見表】
| 指標 | 金額・割合 | 読み方 |
|---|---|---|
| 平均 | 約677万円 | 一部の高資産世帯が引き上げた数字 |
| 中央値 | 約180万円 | ちょうど真ん中の世帯。実感に近い |
| 金融資産非保有 | 約24.5% | 約4世帯に1世帯は貯蓄ゼロ |
「平均677万円」に驚く必要はありません。実態に近い中央値は180万円で、貯蓄ゼロの世帯も約4分の1あります。今の額よりも、ここからの貯め方・増やし方のほうがずっと重要です。
なぜ「平均」と「中央値」でこんなに差が出るの?
平均は、ごく一部の資産が非常に多い世帯に強く引っ張られます。たとえば9世帯の貯蓄が100万円でも、1世帯が5,000万円持っていれば「平均590万円」になります。だから比べるなら中央値。そして本当に大切なのは人と比べることではなく、「わが家に必要な額を、必要な時期までに用意できるか」です。
子育て世帯の貯金が伸びない3つの理由
中央値と比べて「うちは少ない」と感じた方も多いと思いますが、子育て期に貯金が伸びないのは構造的な理由があります。能力や意識の問題ではありません。
1. 支出のピークと収入のピークがズレている
教育費が最も重くなるのは、子どもが高校・大学に進む時期です。一方、収入がピークに達するのは50代前後。支出の山が先に来て、収入の山が後から来るため、その間は貯金が減ってもおかしくありません。
30代で貯金が横ばいでも、それは想定内です。問題なのは「いつ足りなくなるか」を把握していないことのほうです。
2. 育休・時短で世帯収入が一時的に下がる
第1子・第2子の出産前後は、片方の収入が減ります。育児休業給付金は非課税ですが、額としては通常の給与を下回ります。時短勤務に切り替えれば、復職後も収入は元に戻りません。
この期間に貯金が増えないのは当然で、ここで無理に貯めようとすると生活が回らなくなります。
3. 「見えない支出」が積み上がる
子育て期の支出は、大きな買い物より小さな支出の積み重ねで増えます。おむつ、ミルク、被服費、行事費、習い事、医療費。ひとつひとつは数千円でも、月単位では数万円になります。
家計簿をつけていても「何に使ったか分からない」となりやすいのは、この構造のためです。
中央値を下回っていても問題ないケース
貯金額だけを見て焦る必要はありません。次のどれかに当てはまるなら、数字が低くても健全な可能性があります。
| 状況 | 考え方 |
|---|---|
| 住宅ローンを繰り上げ返済している | 現金は減るが、負債も減っている |
| NISAやiDeCoで積立をしている | 統計上の「貯蓄」に含まれない集計もある |
| 企業年金や退職金の積立がある | 将来の資産として存在している |
| 育休中で一時的に収入が下がっている | 復職後に回復する |
逆に注意が必要なのは、貯金が少なく、かつ生活防衛資金がないケースです。子育て期は突発的な出費(子どもの入院、家電の故障、車の修理)が起きやすく、これを借入でしのぐと家計が崩れます。
まず確認すべきは「貯金額」ではなく「いつ足りなくなるか」
貯金額の多寡より重要なのは、教育費と住宅費と老後資金が重なる時期を把握しているかです。
多くの子育て世帯で最初に苦しくなるのは、第1子が高校〜大学に進む時期。ここに住宅ローンの返済が重なると、収入が増えていても手元が回らなくなります。
この「いつ」を先に知っておけば、今の貯金額が適正かどうかを自分で判断できます。他人の平均と比べる必要がなくなります。
順番が決まったら、あとは置き場所です。教育資金など5年以上先に使うお金は、つみたて投資に回す選択肢があります。
子育て世帯は「いくら」より「順番」で考える
30代の子育て世帯は、教育費・住宅費・老後資金が同時に迫ってくる時期です。金額の目標を立てる前に、貯める順番を決めると迷いません。
ステップ1:生活防衛資金(生活費の半年分)を現金で
病気や転職など不測の事態に備えるお金です。ここまでは投資に回さず、すぐ引き出せる預貯金で持ちます。
ステップ2:10年以内に使うお金(教育費の前半など)も現金中心で
中学受験や高校入学など時期が決まっている支出は、値動きのある資産で持つと直前の下落が痛手になります。子どもの教育費がいつ・いくらかかるかは教育費の総額シミュレーションで確認できます。
ステップ3:10年以上先のお金は積立投資で「増やす」
大学費用の後半や老後資金など遠い支出は、時間を味方にできます。たとえば月2万円を15年間、年3%で運用できた場合の試算では約454万円(元本360万円)。中央値180万円との差は、この「早く始めた時間」から生まれます(運用成果は保証されません)。わが家がいくら積立に回せるかは家計ライフプラン・シミュレーターで試算できます。
ステップ3の積立に必要なのは、NISA対応の証券口座ひとつだけです。ネット証券なら口座開設・維持費は無料で、スマホアプリから日本株・米国株・NISAまで対応しています。中央値に一喜一憂するより、月1万円でも仕組みを先に動かすことが、5年後の差になります。
まとめ
30代・二人以上世帯の貯蓄は平均677万円・中央値180万円で、約4分の1は貯蓄ゼロというのが実態です。平均と比べて落ち込む必要はありません。生活防衛資金→近い支出は現金→遠い支出は積立投資、という順番で仕組みを作れば、中央値はあとから追い越せます。まずはわが家の全体像をシミュレーションで確認するところから始めましょう。
出典
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。試算は一定の前提に基づくもので、将来の成果を保証しません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。詳しくは免責事項をご覧ください。

