子どもの医療費助成は住む市区町村によって内容が違います。対象年齢は中学生までのところもあれば高校卒業までのところもあり、通院1回あたりの自己負担額や、所得制限の有無も自治体ごとに決まっています。
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つまり同じ県内でも、隣の市に引っ越しただけで負担が変わることがあります。この記事では、何がどう違うのか、どこを確認すればいいのか、そして家計としてどう備えるかを整理します。
自治体によって変わる4つのポイント
| 項目 | 差の出方 |
|---|---|
| 対象年齢 | 就学前まで/中学卒業まで/高校卒業まで、と幅がある。近年は拡大の方向 |
| 自己負担額 | 完全に無料の自治体もあれば、通院1回◯円、月あたり上限◯円という形で一部負担があるところもある |
| 所得制限 | 設けている自治体と、撤廃している自治体がある |
| 入院・通院の区別 | 入院は高校卒業まで、通院は中学卒業まで、というように分けている自治体がある |
特に見落としやすいのが4つ目です。「高校生まで無料」と聞いていても、それが入院だけを指している場合があります。子どもは通院の回数が圧倒的に多いので、家計への影響は通院側のほうが大きくなります。
調べ方は3ステップ
1. 自治体名+「子ども医療費助成」で検索する
民間の比較サイトではなく、市区町村の公式サイトを見てください。制度は年度ごとに変わることがあり、まとめサイトの情報は古いことがあります。
2. 4つのポイントを確認する
対象年齢、自己負担、所得制限、入院と通院の区別。この4つをメモしておけば、他の自治体と比較できます。
3. 助成の受け方を確認する
受給者証を病院の窓口で出せばその場で助成されるやり方(現物給付)と、いったん全額払って後から申請するやり方(償還払い)があります。後者の場合、申請を忘れると助成を受けられません。申請期限がある自治体もあるので、ここは見落とすと申請そのものができなくなります。
また、県外の病院にかかったときは現物給付が使えず、償還払いになるケースが多いです。里帰り出産や旅行先での受診では、領収書を必ず保管しておきます。
引っ越しを考えるときの注意点
医療費助成を理由に住む場所を選ぶ人もいますが、これだけで判断するのは危険です。理由は3つあります。
- 制度は変わる:財政状況で見直されることがあります。10年以上使う前提なら、変更されうると考えておくべきです
- 金額としては大きくない:健康な子どもの通院費は、年間で数千円から数万円の範囲に収まることが多いです。住居費の差のほうがはるかに大きくなります
- 他の支援とセットで見る必要がある:保育料の設定、学童の利用料、就学援助の基準も自治体ごとに違います
引っ越しで家計がどう変わるかは、固定費全体で見たほうが正確です。どこから見直すかは子育て世帯の固定費、削る順番にまとめています。
助成があっても医療保険は必要か
子どもの医療費助成が手厚い地域では、子ども自身の医療保険の必要性は下がります。入院しても自己負担が抑えられるためです。
ただし、助成の対象外になる費用があります。
- 入院時の差額ベッド代
- 入院中の食事代(食事療養費)の自己負担分
- 付き添いのための交通費・宿泊費
- 親が仕事を休むことによる収入減
実際に家計を圧迫するのは、医療費そのものより4つ目であることが多いです。子どもが入院すれば親のどちらかが付き添うことになり、その期間の収入が減ります。ここに備えるなら、子どもの医療保険ではなく親の就業不能への備えを考えるほうが筋が通ります。
子どもの医療保険が必要かどうかの判断は子育て世帯に医療保険は必要か、親側の保障額の考え方は子どもが生まれたら生命保険はいくら必要かで扱っています。
公的な助成と勤務先の制度で、どこまでカバーされているか分からない場合は、保険マンモスの無料相談で公的保障の範囲を確認する →と、上乗せが必要な部分だけを切り分けられます。
助成があっても手元資金は必要
償還払いの自治体では、いったん全額を立て替えます。子どもの入院が重なった月は、数万円から十数万円の出費が先に発生することもあります。
助成されるとしても、戻ってくるのは数か月後です。この時間差を埋めるのが生活防衛資金の役割です。いくら持つべきかは子育て世帯の生活防衛資金はいくら必要かで計算しています。
よくある質問
引っ越したら手続きは必要ですか
必要です。転出先の自治体で新しく申請します。前の受給者証は使えません。手続きが遅れた期間は償還払いになることがあるので、転入届と同時に済ませるのが安全です。
所得制限にかかると全額自己負担ですか
自治体によります。助成が受けられなくなるところと、負担額が増えるだけのところがあります。なお、所得制限がある場合でも高額療養費制度は使えます。
健康保険証は別に必要ですか
必要です。医療費助成は健康保険が適用された後の自己負担分に対する助成なので、保険証と受給者証の両方を窓口で提示します。
自治体の制度を活用するという点では、ふるさと納税も同じです。子育て世帯に向く返礼品の選び方はふるさと納税は子育て世帯こそ日用品を選ぶべき理由にまとめました。
なお、どちらの健康保険に入れるかの判断そのものは共働きで子どもの扶養はどちらに入れる?にまとめています。
まとめ
- 対象年齢・自己負担額・所得制限・入院と通院の区別の4点が自治体ごとに違う
- 「高校生まで無料」が入院だけを指している場合がある。通院の条件を必ず確認する
- 調べるときは市区町村の公式サイトを見る。まとめサイトは情報が古いことがある
- 償還払いの場合、申請しないと助成されない。県外受診の領収書は保管する
- 助成だけを理由に住む場所を決めない。制度は変わるし、金額としては住居費の差のほうが大きい
- 備えるべきは子どもの医療費より、親が付き添いで働けなくなるリスク

