「ボーナスが出たら、住宅ローンの繰り上げ返済とNISAでの投資、どっちに回すべき?」──これは家計相談の定番テーマですが、2026年は答えの前提が変わりつつあります。日銀の利上げを受けて変動金利は0.85〜1%前後まで上昇し、年内には1.25%程度までの上昇も予想されているからです(フラット35は7月に年3.14%へ引き下げ)。
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この記事では、当サイト管理人が「繰り上げ返済と投資のどちらが得か」を判断するための考え方を、最新の金利水準をもとに整理します。
結論:わが家はどっち?判断の早見表
| わが家の状況 | 優先度が高いのは | 理由 |
|---|---|---|
| 住宅ローン控除の期間中(新築なら13年) | 投資(または貯蓄) | 繰上返済すると控除額まで減る |
| 変動金利1%前後で、リスクを取れる | 投資寄り | 長期の期待リターンが金利を上回りやすい |
| 固定3%台、または値動きに耐えられない | 繰り上げ返済寄り | 金利3%分の「確実なリターン」は大きい |
| 生活防衛資金がまだない | どちらでもなく貯蓄 | 手元資金ゼロが最大のリスク |
繰り上げ返済の正体は「ローン金利と同じ利回りの確実な運用」
100万円を繰り上げ返済すると、その100万円に将来かかるはずだった利息が消えます。つまり繰り上げ返済は「ローン金利と同じ利回りで、絶対に元本割れしない運用」と同じ効果です。金利0.9%なら利回り0.9%、フラット35の3.14%なら利回り3.14%。ここが判断の出発点です。
一方、同じ100万円をNISAで年3%で20年間運用できた場合の試算は約181万円(+81万円)。ただしこちらは保証のないリターンで、途中で大きく下がる年もあります。「確実な0.9%」と「不確実な3〜5%」の比較──これが繰り上げ返済vs投資の本質です。
見落としがちな2つのポイント
①住宅ローン控除の期間中は、繰り上げ返済が「損」になりやすい
住宅ローン減税は年末のローン残高に応じて税金が戻る制度(控除率0.7%)です。繰り上げ返済で残高を減らすと、戻ってくる税金も減ります。変動金利0.9%なら、控除0.7%を差し引いた実質負担は0.2%前後。この期間に急いで返す合理性はかなり薄いといえます。控除期間が終わってから繰り上げ返済を検討するのが定石です。
②団信は「残高分の生命保険」でもある
団体信用生命保険に入っていれば、契約者に万一のことがあった場合、ローン残高はゼロになります。つまりローン残高は家族にとって保険の役割も果たしており、繰り上げ返済はこの保障を自分で減らす行為でもあります。小さいお子さんがいる世帯ほど、この点は軽視できません。
金利上昇時代の現実解:「両方やる」の設計
変動金利が今後1.25%程度まで上がる予想があるとはいえ、長期投資の期待リターンとの差はまだあります。現実的には、①生活防衛資金を確保→②控除期間中は繰り上げ返済せずNISAで積立→③控除終了時か金利が期待リターンに近づいたら繰り上げ返済を混ぜる、という順番が多くの家庭でバランスの良い設計になります。
教育費の山と住宅ローンが重なる時期の全体像は家計ライフプラン・シミュレーターで、教育費そのものの目安は教育費の総額シミュレーションで確認できます。
「控除期間中はNISAで積立」を実行するのに必要なのは、NISA対応の証券口座だけです。ネット証券なら口座開設・維持費は無料で、スマホアプリから少額で始められます。また、そもそもの金利負担を下げたい方は、住宅ローンの金利タイプと借り換えの基礎を公的情報で確認しておくと判断がぶれません。
住宅ローンの金利タイプと見直しの基礎を確認する(住宅金融支援機構フラット35の公式情報) →
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まとめ
繰り上げ返済は「ローン金利と同じ利回りの確実な運用」、投資は「不確実だが期待値の高い運用」です。住宅ローン控除の期間中は繰り上げず、生活防衛資金を確保したうえでNISAの積立を優先。控除が終わる頃、そのときの金利水準と見比べて繰り上げ返済を混ぜていく──金利上昇時代でも、この順番で考えれば大きく間違えません。
出典
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買や借入・返済行動を推奨するものではありません。金利・制度は変動します。試算は一定の前提に基づくもので、将来の成果を保証しません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。詳しくは免責事項をご覧ください。

